影と像と
凍り付いた指先の間から、
少しずつの弔いの声にも似た何かが
ぼろぼろとこぼれてゆく
頭の後ろの端っこに住み着いたのは
過去の店の軒先にぶら下がる紫陽花の葉のような
完璧を象ったいつかの自分の遺産
どこもかしこも崩れることを知らず
くるりと回ってはいつもの穴に落ちる
落ちることは知っているんだ、
それでも、
落ちることを選んでいたりするんだ、
この出来損ないの自分は。
by katsuraf
| 2011-01-20 22:30
| Nikon D90